麻は植物からつくられる繊維の総称
麻は植物からつくられる繊維の総称でリネンもその中の一つ
一口に麻と言いますが、日本で麻と言われるのは植物の茎から取った繊維全般のことです。(それ以外の植物繊維には、綿や芭蕉などがあります。)ですので「麻」と言っただけでは、実際にはどんな草木に由来するのかは分かりません。
リネンは「亜麻」と呼ばれるもので、フラックスという草の茎の繊維です。実からは亜麻仁油という油が取れ、古くエジプト文明の頃から人間の身近にあった植物です。
一方で日本で古くから使われてきたのは「苧麻(カラムシ)=ラミー」や「大麻=ヘンプ」の繊維です。ほか、童話にも出てくる「蕁麻(イラクサ)=ネトル」や衣服ではなくロープの素材として見かける「黄麻=ジュート」などがあり、様々な素材があります。
リネン以外にも様々なものがある「麻」ですが、植物の茎から取れた繊維という共通項があることから、性質は似ています。ハリがあり、吸水性や通気性に優れ、使うほどに柔らかくなります。繊維を「績む」と言いますが撚り繋いで長くしていくためにできる節もあり、自然や手作り感のある趣深い布ができあがります。
麻を原料とするリネンとラミーの特長と違いとは
麻にはいくつかの種類があり、リネンとラミーは異なる麻の素材です。リネンは亜麻(亜麻)を原料とする天然素材で、耐久性に優れ通気性・保温性に優れることから年間を通して使用できるのが特徴です。
繊維がしっかりしているため耐久性が高く、洗濯を繰り返しても生地への影響が少なくすみます。汚れが染み込みにくく、さらに汚れが落ちやすいため、衣類のほか様々なファブリックに用いられている素材です。リネンは特有の光沢感と滑らかさを持ち、肌触りが優しくチクチクした感触がありません。長く使うと光沢感は薄れますが、肌に馴染み風合いが増していきます。
ラミーの原料は苧麻(ちょま)と言い、麻の中で繊維が強く太いため、数ある天然素材の中でも高い強度を誇ります。ただし、繊維が太いので肌にやや刺激があり、毛羽立ちやすいので注意が必要です。独特のシャリ感が特徴で、汗をかいても肌にくっつかず素早く吸収し放出するので清涼感があります。リネンは黄色がかった色合いですが、ラミーは白く美しい光沢をもちます。